COLUMN 管理栄養士コラム

【レシピ付き】管理栄養士監修、花粉症対策の抗炎症メニュー

【レシピ付き】管理栄養士監修、花粉症対策の抗炎症メニュー

1.はじめに

春先や秋口に多くの方を悩ませる花粉症。くしゃみ・鼻水・目のかゆみなどの症状が日常生活に影響を及ぼすこともあります。薬による対処療法が一般的ですが、近年では**「食事による体質改善」**にも注目が集まっています。

今回は、炎症を抑える働きが期待される栄養素抗炎症効果のある食材を活用した「抗炎症メニュー」をご紹介。管理栄養士の視点から、花粉症の症状緩和に役立つ食事のポイントを解説します。

2.花粉症と炎症の関係

花粉症は、花粉が体内に入ることで免疫反応が過剰に起きるアレルギー疾患の一つ。アレルゲンである花粉に反応し、ヒスタミンなどの炎症物質が放出されることで、鼻や目、喉などに炎症が起きます。そのため、体内の炎症レベルをコントロールすることが、症状の軽減に有効だと考えられています。

3.抗炎症を意識した栄養素と食材

抗炎症に効果が期待される代表的な栄養素と、その含有食材は以下の通りです。

栄養素作用食材例
オメガ3脂肪酸炎症反応の抑制青魚(サバ・サンマ・イワシ)、亜麻仁油、チアシード
ビタミンC・E抗酸化作用により炎症軽減ブロッコリー、パプリカ、ナッツ、アボカド、キウイフルーツ、柿、イチゴ、柑橘類
フラボノイド(ポリフェノール類)抗アレルギー・抗炎症作用緑茶、玉ねぎ、りんご、大豆製品
食物繊維腸内環境の改善を通じて免疫調整きのこ、海藻、野菜、発酵食品

また、腸内環境の改善もアレルギー反応の抑制に重要な要素のひとつです。ヨーグルトや納豆、味噌などの発酵食品も積極的に取り入れましょう。

4.管理栄養士おすすめ! 花粉症対策の抗炎症レシピ

レシピ①:彩り野菜と納豆のヘルシーワンプレートごはん

<材料(1人分)>

  • 玄米ごはん……150g
  • 納豆……1パック
  • 卵……1個
  • アボカド……1/2個
  • かぼちゃ(スライス)……3枚
  • ブロッコリー……3房
  • ミニトマト……3個
  • ベビーリーフ……25g
  • 粒マスタード……大さじ1
  • オリーブオイル……小さじ1
  • 酢……小さじ1
  • おろしにんにく……小さじ⅕
  • 塩コショウ……少々

<作り方>

1.アボカドは5㎜厚さのスライス、ブロッコリーはゆで、かぼちゃは柔らかくなるまで蒸すか焼く。

2.納豆は付属のタレかめんつゆ(小さじ1/2)を加え混ぜておく。 

3.目玉焼きを作る。

4.ボウルに粒マスタード、オリーブオイル、酢、にんにく、塩コショウを入れて混ぜる。

5.お皿にご飯を盛りつけ、納豆、目玉焼きを乗せる。ベビーリーフと他の野菜を盛り付ける。

6.ドレッシングを添え、ご飯や野菜にかけて混ぜながらいただく。

<POINT>

ブロッコリーはビタミンCやE、アボカドやかぼちゃ、卵はビタミンEを多く含みます。ごはんを玄米や雑穀米にすると食物繊維をたくさん摂ることができます。発酵食品の納豆を添えることで、さらに抗炎症効果が期待できる一品になります。

レシピ②:サバみそ缶ときのこのお手軽ホイル焼き

<材料(1人分)>

  • サバみそ煮缶詰……1/2缶
  • きのこ(しいたけ、えのき、まいたけ、しめじなど)……合わせて100~150g
  • 小ねぎ……適量
  • 一味や七味……適量(お好みで)

<作り方>

1.アルミホイルにきのこを並べ、サバをのせる。缶汁の1/2量を全体にかける。

2.ホイルで包み、オーブントースターで10分ほど焼く。

3.焼きあがったら薬味を添える。

<POINT>

オメガ3が豊富な青魚は缶詰で手軽に摂ることができます。きのこは食物繊維の摂取源のみならずうま味アップにも一役買ってくれます。ホイル焼きにすることでたっぷり食べられますよ。

レシピ③:ベイクドアップル ギリシャヨーグルト添え

<材料(1人分)>

  • りんご……1/2個(紅玉など酸味のある品種がおすすめ)
  • ギリシャヨーグルト(水切りヨーグルト)……50g
  • ハチミツ……適量
  • ココナッツオイル(オリーブオイル、バターなどでも可)……小さじ2
  • ナッツやシナモン(お好みで)

<作り方>

1.りんごは5㎜幅の放射状にカットする。


2.油を引いたフライパンにりんごを並べる。全体的に透き通ってきたら火からおろし粗熱をとる。

3.お皿に移しギリシャヨーグルトをのせハチミツをかける。お好みでナッツやシナモンを加える。

<POINT>

りんごに豊富な食物繊維は腸内の善玉菌のエサになります。また、ハチミツに含まれるオリゴ糖は善玉菌を増やすのに有効です。ヨーグルトには善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌が含まれるため、これらを一緒に摂ることで腸内環境を整え、アレルギー反応の抑制につながります。

5.管理栄養士からのアドバイス

花粉症は体質や生活習慣が深く関係しています。薬だけに頼らず、日々の食事で抗炎症食材を継続的に取り入れることが、症状の軽減に役立ちます。

特に、

  • 青魚や発酵食品を週に数回摂る
  • 野菜や果物で抗酸化ビタミンを補う
  • 加工食品や過剰な糖質・脂質を控える

といった「炎症を起こしにくい食習慣」を意識しましょう。

6.まとめ


花粉症対策には、炎症を抑える食材を上手に取り入れることが大切です。今回ご紹介したレシピを参考に、日々の献立に取り入れてみてください。
薬との併用や、早めの食事改善で、つらい季節を少しでも快適に乗り切りましょう。

監修管理栄養士/水野るり恵

大学病院や製薬会社、一般企業にて栄養指導や生活習慣改善の取り組み、食品衛生業務などに従事してまいりました。現在は大手菓子メーカーのサイトにおける健康関連の記事の執筆やダイエットコーチとして活動しています。読者にとって分かりやすい解説と身近に手に入るおなじみの材料でササっと作れるレシピの提案を心掛けています。ぜひ参考にしてみてくださいね!

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