管理栄養士として患者さんと向き合うときの素朴な疑問に、精神科医監修・AI技術を活用した食事コーチングサービス「N・Partner」の精神科医がお答えします!
Q. 指導中、患者さん本人ではなく奥様がお話しされることが多いので、ご本人がどのように感じていらっしゃるかは推測での会話になってしまいます。この場合どうしたらよいでしょうか。
なかなか、対象者様が話してくれない時は困りますよね。この場合は二つのパターンがあるかと思います。対象者様が栄養指導を重要と思っていないパターンと、奥様がいらっしゃって話しづらいパターンです。
それぞれ細かなアプローチの違いはあるのですが、共通した重要事項は、奥様は対象者様にとっての協力的なパートナーであることです。おそらく普段からも対象者様のことを考えて、様々な工夫を凝らしていることが多いかと思います。その上で面談を進めていく必要があります。
まずは、奥様が普段どんなことを気にかけているのか、どんな工夫をされているのか、そしてどんな悩みがあるのか、聞いてみましょう。
その情報は対象者様のことをまず知る上で、とても重要な情報です。さらに奥様としては、対象者様の健康を祈って様々なことをされているのに、栄養指導を受けることになり、どこかでモヤモヤした気持ちになっているかもしれません。その気持ちから奥様が無意識に多くお話をされているかもしれません。そこに配慮してしっかり聞きましょう。奥様にも寄り添った上で、本人に聞くことが大事です。
では、なかなか話してくれない対象者様に対してどのように聞くのがよいかですが、例えば、奥様が話した内容について、「〜〜と奥様は仰っていますが、どうお考えですか?」とお聞きするのが一つのポイントです。奥様の話を皮切りに、それに関連した内容をヒアリングしていくと本人も話しやすくなります。また奥様へ「少し本人とお話する時間をいただいてもよろしいでしょうか?」とお伝えし、本人と向き合って、目を合わせて話す時間を作るなどの方法もあります。
オンラインだと少し難しいかもしれませんが、リアルであれば、奥様のお話を十分伺った後に、一度奥様に席を外していただいて、対象者様と1対1でお話する時間を設けるのも効果的です。それを継続することで、少しずつ信頼関係も構築されるため、奥様には安心感がうまれ、対象者様は本心を話してくれる様になります。
繰り返しになりますが、奥様は、とにかく重要な協力者なので、本人の健康を共通目標にしダッグを組むパートナーとしての姿勢が大事です。
回答者 : タウンドクター株式会社CMO 精神科医 公受 裕樹
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